ゆれるスカート

しゃくしゃく余裕で暮らしたい

某詩人に捧ぐ

サティのジムノペディを聴きながら、明日が来なければいいと本気で思うのです

 

逃げても逃げられるわけもなく

 

ですから降参するほかないのです

 

明日はしつかり終わるのでしょうか

 

お休みが去ってしまったように

時間はながれるでしょう

 

死を想っていた貴方がなぜ自ら死を選ばなかったか不思議でなりません

 

兄と慕ってくる弟子、魂を共鳴させる友、尊敬する師の存在が理由

なのですか

 

わかりません、すべては邪推です

死ぬ勇気がなかったのかも、と思います

臆病な方ですから

 

私は貴方が自殺しなくてよかったと思っています

 

130年前の孤独や苦しみと

現在のそれとが同様であるとは思えませんが

貴方の青い詩を私の悲しみと呼ぶにはおこがまし感情と重ねずにはいられないのです

 

そうして、貴方が見た風景と貴方自身が溺れてしまうのではないかとさえ案じてしまう感情とに思いを馳せずにはいられません

 

貴方は自らを穀潰しやら木偶の坊やらと蔑めます

マンドリンを弾きこなし、家屋を考案し、家具を誂えました

貴方は自らの才に無頓着です

 

貴方の詩は、貴方が生まれた130年後の平成と呼ばれる世界で

ひとりの人間を励ましているのです

ありがとうございます

おやすみなさい

 

今も安らかに詩を書かれていますように

 

 

  六月八日   平成の一読者より

  某詩人に捧ぐ