ゆれるスカート

しゃくしゃく余裕で暮らしたい

赤い腕時計

どんな時でも笑顔で丁寧に接客できる人を尊敬する。

私は、疲れていると、接客がないがしろになって無愛想になる。
自分がいやだし、直したくもあった。

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今日も藤くん(仮)がやって来た!
最近遭遇率が高くてうれしい!

相変わらず、たばこを3つ買っていった。

左手に腕時計をしていた。
まず目に飛び込んできたのはその色だった。鮮やかな赤だった。
高級なやつではなく、おもちゃっぽいプラスチック?素材のように見えた。

g-shockかもしれないし、NIXSONかもしれない。わからない。

意外だった。
装飾品みたいなものに無頓着だと思っていたから、腕時計をしていることは不意打ちだった。

そして、その鮮やかな赤もまた意外だった。色彩みたいなものから離れたところで生きていると思っていたから。

どうして赤なんだろう。
赤好きなのかな。

でも不思議と彼に馴染んでいた。不思議だ。

世の中には腕時計をつける人と、つけない人がいて、藤くん(仮)はつける人だった。

私は腕時計という洒脱な道具を愛している。そして、身体の一部のようにみにつけている。

彼が腕時計をつける種類の人間であるという、私との(本当に些細な)共通点はすこしうれしかった。


話しかけたいけどそんな勇気はないし、彼は風のようにいってしまう。

彼がたばこを吸っているところを見てみたいと思った。