ゆれるスカート

深淵にて

正常/異常

今日は、父親の付き添いで病院へ行った。

私はこれまで大きな病気にかかったこともなければ、交通事故に遭ったこともないし、今のところ健康だから(たぶん)病院に行くことなんてほとんどない。

待合イスで待っている間、正常と異常について考えた。

なにが正常で、なにが異常なんだろう。
見た目では分からない。その人の抱えているものが。

健康そうに見えても死を見つめている人。不健康そうに見えても、希望に溢れている人。

私のような若い(自分で言うのもアレだけど)人がほとんどいない、事務的に忙しなく医師たちが往来する廊下で私は自分が場違いである感じがした。健康な私はここにいちゃいけない。

健康な人ならほとんど来る機会のない病院という場所は、私にとってどこか現実とは思えなかった。非日常。非現実。

正常と異常はしかし、常に表裏一体な気もした。その境目は本当に脆弱なのではないか。いつどちらに転ぶとも限らない。
現実と非現実も同様に。
二つを隔てる壁はあまりにも薄い。
それが私は怖かった。

私は今どちら側にいるのだろう。