ゆれるスカート

深淵にて

shall we dance

ぎんぎん銀河の果ての
ムーランルージュで歌うわたし
今夜は気取ってダンスを踊る

ダンスフロアをボーッと眺めていた私を、退屈な世界から連れ出してくれるみたいに半ば強引に手を取り連れ出してくれる。

ダンスなんか踊れないから、なんとなく身を任せるしかないのだけれど、不思議と身体は軽かった。

私にはすこし派手かもしれなかったドレスを褒めてもらえて、自分でも赤面しているのが分かった。

正装?というか、すこし小綺麗に着飾った彼はやはり美しかった。こんな人が私と踊ってくれているのだから、これはきっと夢に違いない。

今死にたい。そう思った。
この幸福の絶頂でおわりたい。
美しい記憶に満たされて眠りたい。


眠そうで気怠そうなすこし垂れた目元は、いつも私の鼓動を乱した。
流れるように慣れた手つきで煙草に火をつける仕草は、名前の知らない楽器を演奏し始めるみたいに見えたから私は見惚れてしまう。

どこか冷たく、そしていたずらっぽさを含んだその微笑がすきだった。



ムーランルージュの次の開店日を誰も知らない。